2023年1月の引退後、年寄・井筒を継承。2026年現在の彼は、指導者として確固たる地位を築きつつある。稽古場に響くのは、熱の入った指導の声だ。
現代の大相撲は、アスリート化が進み、スピードと理詰めのトレーニングが重視される傾向にある。その中で井筒親方が叩き込んでいるのは、数値では測れない「泥臭さ」と「土俵際のアタリ」だ。
「綺麗に勝とうとするな。泥にまみれても最後に残っていれば勝ちだ」
自身が苦労を重ねて掴み取った教訓を、惜しみなく若手に注入している。彼の手掛ける若手力士たちが、土俵際で驚異的な粘りを見せる場面が増えているのは、決して偶然ではない。