阪神・淡路大震災や東日本大震災をはじめ、大規模な自然災害に見舞われた平成の時代。避難所の体育館で冷たい床に膝をつき、励ましの言葉をかけられる姿は、多くの映像資料や歴史ドキュメンタリーに記録されている。
カメラが捉えた場面の背後には、事前の徹底した準備と配慮があった。被災者に余計な負担をかけないよう、随行人員を最小限に絞り、現場の交通を妨げないルートを選定する。プライベートな瞬間にも変わらぬその誠実な人柄と、パラオやペリリュー島など「慰霊の旅」で見せた静かな祈りの姿は、単なる公務を超えた一人の人間としての深い葛藤と温もりを感じさせる。