この「嘘だろ承太郎」にまつわる言説を調査すると、ネット上にはいくつかの誤解や、背筋が凍るような都市伝説が入り混じっていることが分かります。
誤解1:「嘘だろ承太郎」はキャラクター本人の決め台詞なのか?
まず正すべき誤解は、「嘘だろ承太郎」という文字列が原作漫画の吹き出しの中にそのまま存在する公式の「名言セリフ」ではないという点です。作中で発せられたのは、息絶えた承太郎を目の当たりにした仲間たちの絶望的な悲鳴や息を呑む描写であり、読者コミュニティがその圧倒的衝撃を総括して呼び始めた呼称がミームとして定着したものです。
鳥肌が立つ伏線回収?「オインゴとボインゴの予言」の真相
ファンの間で最も激しく議論されているのが、第3部に登場したオインゴ・ボインゴ兄弟のスタンド「トト神」の予言漫画との一致です。
第3部において、ボインゴの持つトト神の予言本には「承太郎の顔面が真っ二つに割れて死亡する」というグロテスクな絵柄が描かれていました。第3部の作中では、承太郎に変装した兄オインゴがオレンジ爆弾を誤って口にして顔面が割れたため、「予言は別の形で成就したギャグ展開」として処理されていました。
ところが、それから十数年後に描かれた第6部の結末において、承太郎はプッチ神父の手刀によってまさにトト神の絵と寸分違わぬ形で「顔面を縦真っ二つ」に割られて絶命します。連載当時、この奇妙な符合に気づいたファンからは「荒木先生は第3部の時点で承太郎の最期を決めていたのか」「10年越しの伏線回収か」と戦慄の声が上がりました。
これについて荒木飛呂彦氏の自著やインタビュー等の公式設定を検証すると、作者自身が意図的に10年前から計算し尽くして仕組んだ伏線というよりは、「キャラクターの運命を突き詰めて描く中で、無意識のうちに宿命的な符合が生まれてしまった」という作家特有の超感覚的な領域であると語られています。作者の意図を超越してキャラクターの宿命が一本の線で繋がったという事実こそが、このシーンの神話性をさらに高めています。