劇場公開当時、アメリカ配給元によって時系列順に激しくカットされた「139分版」は大酷評を受けました。しかし、本来の時系列シャッフル構造を取り戻した「229分版」、さらにはカンヌ国際映画祭で復元上映された「251分完全版(エクステンデッド・ディレクターズ・カット)」によって、本作の真価は世界中で再評価されることになります。
251分完全版では、劇場公開時にカットされていた貴重な未公開シーンが約22分追加されています。主な追加点は以下の通りです。
- デボラが出演する舞台劇『アントニーとクレオパトラ』の観劇シーン:老境のヌードルスが彼女を見つめる視線と、時間の残酷さがより鮮明に描かれます。
- 謎めいた女性イヴとの関係性補完:ヌードルスを支えた女性たちの心情が掘り下げられます。
- ベイリー長官の別荘前での不穏な会話:政治的陰謀の背景が補強され、ラストへ向かうサスペンスが向上しています。
物語の陰影や登場人物の心理描写を余すところなく味わうなら、251分完全版の視聴が圧倒的におすすめです。