益若つばさの顔立ちを語る上で、決して見落としてはならない最も重い事実が10代の高校生時代に見舞われた大交通事故です。これは単なる噂話ではなく、本人が自著やドキュメンタリー番組の告白で克明に明かしている公式な事実です。
当時、彼女は乗車していた車の重大な事故により、フロントガラスに顔面を激突させました。その衝撃で前歯が何本も折れて粉砕し、顔の骨を折るという壊滅的な重傷を負ったのです。病院に救急搬送された後、彼女を待っていたのは「元通りの顔に戻す」ための過酷な形成外科・再建手術と、長期に及ぶ歯科矯正・インプラント治療でした。
この事故は、彼女のその後の人生とビジュアルに深刻な影響を与えました。事故の後遺症として、顔の筋肉の一部が麻痺し、笑ったときに口元がひきつってしまう現象に長年悩まされることになります。ネット上で一時期「笑い方が不自然」「口元が引きつっていて整形の失敗ではないか」と心ない誹謗中傷が浴びせられたことがありましたが、その実態は整形の失敗などではなく、事故の傷痕と再建手術の後遺症だったのです。
益若は当時の心境について、「自分の顔が嫌いでたまらなかった。うまく笑えない自分がコンプレックスで、笑うときに手で口元を隠す癖がついた」と述懐しています。そのコンプレックスを克服するために徹底的に研究したのが、口元から視線を逸らさせるドール風のアイメイクであり、自らを鼓舞するためのプロデュースワークでした。彼女が美に執着した根底には、外傷という理不尽な試練からの精神的サバイバルがあったのです。