単なる和菓子としての美しさだけでなく、からだを温める「温活」効果においても科学的な裏付けが存在する。生の根菜に含まれる代表的な辛味成分がジンゲロールだ。これは手足の末端にある血管を広げ、一歩目の温まりをサポートする役割を持つ。
しかし、加熱調理の過程を経ることで、この成分はよりパワフルなショウガオールという別の成分へと変化を遂げる。日本漢方生薬製剤協会の知見でも知られるように、後者は体の深部から熱を作り出し、持続的な温熱効果をもたらす特性を持つ。そのため、じっくりと加熱して作る生姜糖は、冷えに悩む現代人にとって理にかなった薬膳料理の智慧そのものなのだ。