かつて従来の裁判劇といえば、熱血弁護士が法廷で感動的なスピーチを打ち、証人を追いつめるスタイルが定番だった。しかし、『BULL/ブル 法廷を操る男』の登場は、海外ドラマ業界における法廷劇のフォーマットを根本から塗り替えた。
本作が打ち立てた革新性は、弁護士ではなく「裁判科学分析チーム」を主役に据えた点にある。勝訴のために必要なのは、法律の条文を暗記することではない。裁判員(陪審員)の心拍数、視線、思考パターン、さらには過去のSNS発言までをデータ化し、彼らの無意識の偏見をコントロールする——この前代未聞の切り口は、単なる法廷ドラマの枠を超えた真の裁判心理ドラマとして世界的な大ヒットを記録した。