名古屋駅桜通口から徒歩数分という好立地にありながら、暖簾をくぐった瞬間に漂う空気は完全に土佐・高知そのものです。わらやき屋名古屋が数ある名古屋の土佐料理居酒屋の中で群を抜いた人気を誇る背景には、徹底した「ライブ感」と「調理技術の純度」へのこだわりが存在します。
一般的な居酒屋で提供される鰹のタタキは、ガス火や炭火で炙られた後に冷水で締められ、ポン酢をかけて提供されるものが大半を占めます。しかし、同店が貫くのは本場高知の流儀であるかつをの藁焼きです。藁は燃焼速度が極めて速く、瞬間火力が約800度から900度に達します。この猛烈な熱量で一気に表面だけをムラなく焼き上げることで、魚の生臭さを完全に焼き飛ばし、凝縮された旨味と脂を内側に閉じ込めるのです。
焼き場を担当する職人は、炎の立ち上がりと煙の巡りを秒単位で見極めながら、分厚く切り分けられた鰹を焼き上げます。厨房のガラス越しに燃え上がる火柱は高さ1メートルを超え、カウンター席はもちろんテーブル席にまで心地よい熱気と香ばしさが押し寄せてきます。この圧倒的な五感への刺激こそが、スマートフォンの動画撮影を促し、SNSを通じて「一度は体験すべき名所」として拡散され続けている最大の原動力となっています。
さらに、同店が提供するスタイルは、冷やさずに温かいまま味わう「塩たたき」です。すりおろしたてのニンニク、わさび、みょうが、青ネギをたっぷりと乗せ、高知県産の天日塩で豪快に頬張る体験は、従来の鰹タタキの概念を覆すほどの衝撃を多くの来店客に与えています。