柚子の種を水やアルコールに浸すと、周囲に無色透明でプルプルのゲル状物質が現れます。このぬめりの正体こそが、水溶性食物繊維の高分子ペクチンです。植物生理学および化粧品原料研究のデータによると、柚子種子ペクチンはヒアルロン酸に匹敵する優れた保水ネットワークを形成し、角質層の水分蒸散を防ぐ強力なエモリエント効果を発揮します。
さらに注目すべきは、種子の内部に含まれる機能性成分です。柑橘類特有の苦味成分であるリモニンやノミリンといったリモノイド化合物、さらには抗酸化作用を持つフラボノイド配糖体(ヘスペリジン等)が含まれています。これらは紫外線や大気ストレスによる皮脂の酸化を防ぎ、肌荒れを穏やかに鎮静するサポートを行います。廃棄されるはずの種から抽出される柚子種子エキスが、近年のクリーンビューティー市場で高付加価値原料として採用されているのも納得の科学的裏付けです。