きらきら坂の真価を十全に味わうためには、点ではなく「面」での観光設計が欠かせません。その起点となるのが、坂の入口に構える伊和都比売神社です。平安時代の延喜式神名帳にも名を連ねる古社であり、御祭神は伊和都比売大神。古来より航海安全や豊漁を祈る対象でしたが、海を見渡すロケーションから現在は縁結び・恋愛成就の強力なパワースポットとして若い女性やカップルの信仰を集めています。透き通るような海を背景にした鳥居の美しさは、朝の清澄な時間帯に最も際立ちます。
混雑を避け、ゆったりとした時間を過ごすための理想的なルートは、午前9時30分前後の現地入りです。朝一番に伊和都比売神社へ参拝し、人影の少ない時間帯にきらきら坂の石畳と瀬戸内海の風景を撮影。10時前後にオープンするカフェの受付を済ませてから、海沿いの遊歩道(御崎遊歩道)を散策するのが最もスムーズです。
また、公共交通機関を利用したアクセスも極めて現実的です。JR赤穂線の播州赤穂駅から、ウエスト神姫バス「保養センター行き」に乗車して約20分。「御崎」バス停で下車すれば、徒歩1〜2分できらきら坂の入口に到達できます。車の運転ストレスや満車のリスクから解放されるため、週末に訪れる旅行者にとって有力な選択肢となっています。
散策の締めくくりには、名湯「赤穂温泉」での日帰り入浴が推奨されます。きらきら坂の周辺には、海と湯船が一体化するインフィニティ露天風呂で全国的に知られる老舗旅館が点在しています。塩分を多く含む泉質は保温効果が高く、夕暮れ時に黄金色に染まる瀬戸内海を眺めながらの湯浴みは、旅の満足度を最高潮へと押し上げてくれます。