物語は、田鎖兄弟が主導する闇ビジネスと、一般市民を巻き込んだ容赦なき搾取から加速します。彼らは単なるチンピラではなく、暴力と脅迫をシステム化し、弱者を徹底的に追い詰める冷徹さを持っていました。しかし、その統率力は絶対的なものではなく、兄の刹那的な暴力衝動と弟の抑圧された怨嗟によって、内部から少しずつ軋み始めていたのです。
主人公・九条間人のもとへ持ち込まれる弁護依頼を通じて、兄弟が犯してきた数々の凶悪事件の輪郭が浮き彫りになります。警察の捜査網が狭まる中、田鎖兄弟はさらなる暴走へと舵を切り、結果として彼らを飼い慣らしていた裏社会の大物たちの逆鱗に触れることとなりました。安全弁としての弁護士の存在すら機能しなくなる臨界点へと、彼ら自身が突き進んでいったと言えます。