湯田温泉駅から徒歩数分の小道に入ると、築100年を超える木造建築をモダンに改修した店舗が目を引く。古くから湯治場として栄えた温泉街は今、若いシェフたちが腕を競う「昼の美食街」へと変貌を遂げた。
ここで味わえるのは、伝統的な長州料理を現代的なアプローチで再解釈した一皿だ。たとえば地元のブランド鶏「長州黒かしわ」の胸肉を低温調理し、山菜のソースとあわせた定食は、噛むほどに溢れる豊かな旨味が際立つ。重厚な梁や柱がそのまま残る静かな空間で、地元の地酒とともに味わう贅沢は、まさに都市部のレストランでは体験できない時間の使い方と言える。