当然、ライバルたちも手をこまねいていたわけではない。王者・中京大中京の圧倒的な総合力、東邦のしぶとい機動力野球、愛工大名電の緻密なバント作戦と強力投手陣。愛知の覇権を巡る争いは、かつてないほど高次元な攻防を見せた。
今シーズンの県大会でも、1点を巡る緊迫した攻防が繰り広げられた。しかし、今年の享栄にはこれまでと決定的に異なる強みがあった。それは「終盤での圧倒的な強さ」だ。相手投手の配球パターンをベンチ全体で即座に共有し、終盤7回以降に一挙大量得点を奪う集中打。ライバルたちの執念をねじ伏せる圧倒的な試合運びが、勝負を分けた。