漢字を繰り返す「々」は漢字じゃない?正式名称やスマホでの出し方を徹底解説

漢字を繰り返す「々」は漢字じゃない?正式名称やスマホでの出し方を徹底解説

漢字を繰り返す「々」は漢字じゃない?正式名称やスマホでの出し方を徹底解説について押さえておきたい 理由を分かりやすい構成で解説いたします。

文章校正の世界には、繰返し符号の使い方ルールに関して厳格な基準が設けられています。「同じ漢字が2つ並んでいるから」という理由だけで何でも「々」に置き換えてしまうと、誤読や恥ずかしい誤用を招くことになります。

単語の切れ目(形態素の境界)をまたいではいけない

「々」を使用できるのは、基本的に1つの単語の中で漢字が重複している場合(畳語など)に限られます。複数の単語が組み合わさった複合語の「切れ目」で漢字が重複している場合、「々」を用いるのは原則として誤りです。 * 使用OK(1つの単語内での重複): 「人々(ひとびと)」「日々(ひび)」「様々(さまざま)」「時々(ときどき)」「赤々(あかあか)」 * 使用NG(語の切れ目をまたぐ重複): 「民主主義」 ❌ 民主々義(「民主」+「主義」という独立した語の結合) 「会社車」 ❌ 会社会(「会社」+「車」) 「告発受理」 ❌ 告発々理(「告発」+「受理」) 「国際化火災」 ❌ 国際々災 * 例外的な慣用表現: 「近々(ちかぢか)」「代々(だいだい)」などは問題ありませんが、新聞表記(日本新聞協会用字用語集)では、複合語において誤読の恐れがない慣用語句(例:「部分々々」など)を除き、原則として漢字を重ねて表記する指導が行われています。

印刷・Web組版の鉄則「行頭禁則処理のルール」

活字印刷やDTP、Webブラウザの自動改行において絶対に遵守しなければならないのが行頭禁則処理のルールです。 JIS規格(JIS X 4051「日本語文書の組版方法」)において、踊り字(々、ゝ、ゞ等)は、句読点(、。)や閉じ括弧()」』)と同様に「行の先頭に置いてはならない文字(行頭禁則文字)」として厳格に指定されています。 たとえば、「日」が行末に来て、次の行の1文字目に「々」だけが送られてしまうと、文脈の視認性が著しく損なわれます。商業出版や大手ポータルメディアの編集システムでは、行末に「日々」が差し掛かった場合、単語ごと次行へ送る(追い出し処理)か、行末に詰め込む(追い込み処理)を行います。もし手動で改行を入れる原稿用紙やテキストファイルで行を分ける必要がある場合は、次行の頭を「々」にするのではなく、「日(行末) / 日(次行頭)」と漢字本来の文字をそのまま書き起こすのが正統な書法です。

加藤 愛美
著者

加藤 愛美

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。