玉置浩二が過去に見せたパフォーマンスは、今なお語り継がれる伝説ばかりだ。中でも語り草となっているのが、オーケストラをバックに圧巻の歌声を響かせたソロ代表作、楽曲『田園』の熱唱である。マイクを離してもホール全体に轟くような圧倒的な声量、そして心の奥底を直接揺さぶるようなエモーショナルなシャウトに、茶の間の誰もが息をのんだ。
当時の現場スタッフの証言によれば、リハーサルの段階から彼の集中力は凄まじく、指揮者や管弦楽団の奏者たちすらも彼の歌声に引き込まれ、鳥肌が立つほどの緊張感が漂っていたという。計算された完璧な演奏の上に、その場の感情の爆発を乗せる彼独特のアプローチ。型にはまらない生のエネルギーこそが、彼のステージを単なる歌唱披露ではなく「一生ものの音楽体験」へと昇華させる理由である。