なぜ居酒屋のするめの天ぷらは柔らかい?油はね爆発を防ぐプロの揚げ方

なぜ居酒屋のするめの天ぷらは柔らかい?油はね爆発を防ぐプロの揚げ方

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乾物のするめやあたりめを使って、生イカのようにプルプルで柔らかい天ぷらを作りたい場合、単なる真水に浸すだけでは不十分です。水だけでは硬く締まったタンパク質繊維の奥まで水分が浸透せず、加熱時にさらに収縮して硬化してしまいます。ここで活躍するのが食品用重曹(炭酸水素ナトリウム)です。

重曹水を用いた戻し方は、中華料理の乾物戻しやプロの和食厨房でも用いられる伝統的な科学調理です。水500mlに対して食塩小さじ1、食用重曹小さじ1(約3〜4g)をよく溶かし、カットした乾物するめを浸して冷蔵庫で6〜12時間置きます。

弱アルカリ性の重曹水に漬けることで、イカの筋肉タンパク質(ミオシンなど)の結合が適度に緩み、分子の間に水分を強力に抱え込む保水構造が生まれます。半日後には元の乾燥状態から約2倍の厚みに膨らみ、透き通るような弾力が復活します。戻した後は重曹特有の苦味を抜くため、流水でしっかりと表面を洗い流し、キッチンペーパーで水分を徹底的に拭き取ることが成功の鉄則です。

さらに、衣をサクサクに仕上げるためにはグルテンの発生を抑える必要があります。市販の天ぷら粉を使うのが最も確実ですが、小麦粉から作る場合は以下の配合が黄金比となります。

  • 小麦粉(薄力粉):50g
  • 片栗粉またはコーンスターチ:10g(サクサク感を強化)
  • 冷水(または無糖炭酸水):80ml(グルテン形成を防止)
  • マヨネーズ:小さじ1(油分が衣内部の水分蒸発を促進しカラッと揚がる)
池田 達也
著者

池田 達也

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。