大学柔道界の勢力図において、天理大学柔道部は常に「東の東海大、西の天理大」と並び称される絶対軸です。全日本学生柔道優勝大会(男子団体)において幾度も王座に君臨し、体重別団体でも常に優勝争いの中心に身を置いています。2024年のパリオリンピックを経て、2028年のロサンゼルス五輪を見据える2026年現在の大学柔道界においても、天理の選手層の厚さは際立っています。
天理大学柔道部の歴史を語る上で欠かせないのが、日本柔道史に刻まれた歴代メンバーの圧倒的な実績です。
- 細川伸二氏:1984年ロサンゼルス五輪男子60kg級金メダリスト。卓越した切れ味を誇る寝技と立ち技で世界を制覇。
- 野村忠宏氏:アトランタ、シドニー、アテネで五輪3連覇を達成。相手が一瞬で宙を舞う電光石火の背負い投は、いまなお柔道史上最高峰の切れ味と称賛されます。
- 篠原信一氏:1999年世界選手権2冠、2000年シドニー五輪男子100kg超級銀メダリスト。圧倒的な体幹と鋭い内股で世界を圧倒。
- 穴井隆将氏:2010年世界選手権男子100kg級金メダリスト。現・天理大学柔道部監督として、名門の再建を率いた中心人物。
- 大野将平氏:2016年リオ五輪、2021年東京五輪男子73kg級連覇。「美しい一本を取る柔道」を世界の大舞台で体現し続けた孤高の王者。
- 丸山城志郎氏:世界選手権男子66kg級連覇。驚異的な内股と巴投で、日本柔道の神髄を世界に見せつけた至高のテクニシャン。
かつて「個の力に頼りすぎている」と評された時代もありましたが、2020年代以降の天理大は、軽量級から重量級まで穴のない盤石の布陣を敷き、全日本学生柔道優勝大会において東海大学や国士舘大学と死闘を繰り広げながら、常に頂点を争う安定感を誇っています。