高専内部の情報を偽夏油(羂索)や真人に漏洩していた「内通者」の正体こそがメカ丸でした。彼が仲間を裏切るという禁断の選択をした決定的な理由は、「真人の無為転変によって健康な肉体を取り戻すこと」でした。
どれほど強大な呪力があっても、動くことも外に出ることもできない体では意味がない。与幸吉が心から渇望したのは、呪術師としての力ではなく「普通の肉体を手に入れ、京都校の仲間たちと直接会って同じ時間を過ごすこと」でした。
ただし、彼は完全に悪に染まったわけではありません。偽夏油らと結んだ「縛り」には「京都校の人間には絶対に手を出さない」という絶対条件を組み込んでいました。肉体が治った瞬間、高専を救うために敵の情報を持ち帰るつもりであり、彼にとっての内通は、仲間と本当の未来を掴み取るための命懸けの賭けだったのです。