ネット上の情報には、古い制度や根拠のない噂が錯綜しています。誤った知識を鵜呑みにして保活に挑むと、取り返しのつかない致命傷になりかねません。特に是正すべき3つの誤解を解説します。
誤解1:「就労時間を多めに盛って書けば点数が上がる」という危険な罠
「フルタイムの最低ラインである月160時間ギリギリより、月200時間と書いた方が熱心さが伝わって有利になる」という言説は完全な誤りです。自治体の選考基準は「規定以上の労働時間があるか」を段階別に点数化する足切りシステムであり、規定時間をどれだけ超過しても点数は加算されません。むしろ、実態とかけ離れた過剰な労働時間を記載すると、売上実績との乖離が目立ち、虚偽申請の疑いを持たれて調査対象になるリスクが高まります。
誤解2:「赤字決算や創業1年目は保育園に入れない」というデマ
事業が赤字であることや、売上がまだ安定していないこと自体は、直ちに選考除外の理由にはなりません。重要なのは「事業活動のために拘束されている時間」です。創業初年度であれば、業務委託契約書や日々の作業日報、クライアントへの営業履歴、企画書の提出履歴などを添付することで、労働実態を証明できます。「売上台帳のコピー」に事業準備や開発作業の工数を明記し、前向きな活動実績を示すことで正規の就労点数を獲得できます。
誤解3:「フリーランス保護新法があるから自治体も自動的に優遇してくれる」という油断
2024年11月に施行されたフリーランス・事業者間取引適正化等法(フリーランス保護新法)により、育児と業務の両立支援が発注元に義務付けられるなど、フリーランスの労働環境は社会的に認められつつあります。しかし、認可保育園の利用調整はあくまで自治体の条例と選考要綱に基づきます。新法が施行されたからといって、自治体の書類審査が自動的に甘くなるわけではありません。法制度の理念を盾にするのではなく、規定通りの客観的証明書類を抜け漏れなく揃える現場対応が不可欠です。