クラシック音楽界の頂点に立ち、日本人として初めて世界的名門・ボストン交響楽団の音楽監督を長年にわたって務めた小澤征爾。その息子である小澤征悦の幼少期は、常に本物の芸術と妥協のない情熱に囲まれた環境だった。
幼少期をアメリカ・ボストンや東京で過ごした彼は、日常的にオーケストラの音色や世界最高峰の芸術家たちの仕事ぶりに接していた。常に音楽に対して一切の妥協を許さなかった父の姿は、幼い彼の目に「プロフェッショナルとしての生き様」そのものとして焼き付いたという。異文化が交差する環境で育まれた国際的な感覚と豊かな表現力は、後の彼の演劇人生における大きな糧となっていった。