旅館の浴衣はもともと蒸し風呂に入った後の汗取りや部屋着として発展した経緯があるため、本来は素肌の上に直接着るものでした。しかし、現代の宿泊施設では食事会場やロビーなど、他人と接するパブリックスペースが数多く存在します。そのため、現代のエチケットとしてインナーの着用は必須と考えるのが自然です。
選ぶべき上半身のインナーは、首元から下着が見えない「深めのVネックTシャツ」や「吸水速乾性のある機能性タンクトップ」が最適です。丸首(クルーネック)のTシャツを着てしまうと、浴衣の胸元から下着のリブが露出してしまい、部屋着感が強く出て野暮ったい印象を与えてしまいます。
ボトムスに関しては、ボクサーパンツやトランクスの上に「薄手のステテコ(リラコ)」を一枚重ねることを推奨します。温泉旅館の浴衣は薄手の綿生地が多く、光の当たり具合によって足のシルエットが透けてしまうリスクがあります。また、座敷での食事や就寝時のはだけ防止としてもステテコは極めて優秀な役割を果たします。