和風スチームパンクの魅力を語る上で外せないのが、映像表現とストーリーテリングで時代を切り拓いてきた名作たちです。サブカルチャーシーンにおいて、このジャンルを広く認知させた和風スチームパンクのアニメ作品およびゲーム作品には、明確な金字塔が存在します。
その筆頭が、1996年に産声を上げた『サクラ大戦』シリーズです。時は太正時代、蒸気機関で動く霊子甲冑(りょうしかっちゅう)「光武」に乗り込み、帝都の平和を守る少女たちの戦いを描いた本作は、まさに大正ロマン×スチームパンクの原点にして最高峰。街並みから日常のガジェットに至るまで蒸気動力で統一された設定は、後続のクリエイターに絶大な影響を与えました。
そして、圧倒的なビジュアルとアクションで衝撃を与えたのが、WIT STUDIO制作のオリジナルアニメ『甲鉄城のカバネリ』です。極東の島国「日ノ本」を舞台に、蒸気機関車「甲鉄城」に乗り合わせた人々が、不死の怪物・カバネと死闘を繰り広げます。主人公・生駒が開発した高圧気体を利用する「ツラヌキ筒」や、全身に張り巡らされた蒸気パイプのギミックは、まさに機能美を極めた和風スチームパンクの極致と評されています。