中学英語の導入期において「現在形=現在の話」と教えられた記憶を持つ人は少なくありません。しかし、言語学者や英語教育の専門家が指摘するように、現在形の本質は「昨日もそうだったし、今日もそうであり、明日もおそらくそうであること」を表す「フラットで永続的な状態」です。
たとえば、初対面の相手に "What do you do?" と尋ねられた場合、ネイティブスピーカーは「職業(普段何をして生計を立てているか)」を尋ねられていると瞬時に理解します。これを「今何をしているの?」と誤解して "I am drinking coffee." などと答えてしまうミスは、日本人学習者の間でも頻繁に観測される典型例です。今この瞬間の動作を問う場合は "What are you doing?" と現在進行形を使うのが鉄則です。
英語の現在形における使い方の根本は、時間的な縛りを受けない「習慣的動作」や「不変の真理」(例:水は100度で沸騰する、太陽は東から昇るなど)を記述することにあります。この「超時間的な感覚」を掴むことこそが、ネイティブの感覚に近づく第一歩となります。