「胸をつまむとズキッと痛む」「乳頭の奥にしこりがあって触れると痛い」といった症状がある場合、放置は禁物です。胸のしこりで男が痛い理由の多くは、乳腺が急激に刺激されて炎症を起こしている、あるいは急速に増殖している初期段階にあります。これは思春期や更年期における男性ホルモンのバランスの乱れによる胸の膨らみとして現れることが一般的です。
体内では通常、テストステロン(男性ホルモン)が優位に働いていますが、加齢、極度のストレス、睡眠不足、あるいは肥満に伴うアロマターゼ(男性ホルモンを女性ホルモンに変換する酵素)の活性化によって、エストロゲン(女性ホルモン)の比率が相対的に高まることがあります。このホルモンバランスの崩壊が乳腺を刺激する直接の引き金となります。
さらに、極めて稀ではあるものの、男性乳がんや精巣腫瘍、甲状腺機能亢進症、肝機能障害といった重篤な内科的疾患が原因で胸にしこりや痛みが生じている可能性もゼロではありません。片側だけに急速に硬いしこりができたり、乳頭から分泌物が出たりする場合は、迷わず内分泌内科や形成外科、乳腺外科を受診することが肝要です。