行政機関や農林水産省の事故事例公表資料においても、刈払機による飛散事故の多くにナイロンコードが関係していることが報告されています。コードの先端速度は新幹線に匹敵するスピードに達するため、跳ね上げられた小石は車のサイドガラスを一撃で粉砕する威力を持ちます。
重大な人身事故を防ぐために、以下の安全対策はオプションではなく「絶対厳守の義務」として運用しなければなりません。
まず頭部を守る装備として、一般的な保護メガネだけでは不十分です。跳ね返った石や破砕された草片は顎の下や頬の隙間から容赦なく飛び込んできます。必ず顔全体を隙間なくカバーする刈払機用フェイスシールドまたはメッシュバイザー付きヘルメットを着用してください。
さらに、下半身の防護には厚手の防護エプロンや防護服、ならびにすね当て(レガース)が不可欠です。小石の直撃による打撲を防ぐだけでなく、強烈な摩擦熱と植物エキスによる皮膚炎、衣類の汚損を完全にシャットアウトします。また、作業エリアの半径15メートル以内には人や車、住宅の窓ガラスが入らないよう安全マージンを確保し、飛散防止ネットの併用を徹底することがプロフェッショナルの鉄則です。