「3分の1」は、国民の生活を守るための法律や金融制度においても極めて重い基準として定められています。
1. 貸金業法の「総量規制」(年収の3分の1)
過度な借入れから消費者を守るため、貸金業法では借入残高の合計が原則として「年収の3分の1」を超えてはならないとする「総量規制」が導入されています。例えば年収450万円の人の場合、消費者金融やクレジットカードのキャッシング枠を利用して借り入れられる上限額は、すべての貸金業者を合わせて150万円までに制限されます(※銀行カードローンや住宅ローンなどは対象外)。
2. 相続における「遺留分の3分の1」
民法が定める相続のルールにおいても、一定割合の財産を特定の相続人に保障する「遺留分(いりゅうぶん)」に3分の1という数字が登場します。被相続人(亡くなった人)に子どもや配偶者がおらず、親や祖父母などの直系尊属のみが法定相続人となる場合、遺留分全体の割合は財産の「3分の1」と定められています(配偶者や子がいる場合の遺留分は全体で2分の1)。
遺言書で「すべての財産を第三者に寄付する」と記載されていても、直系尊属である親は財産の3分の1相当額を取り戻す権利が法的に認められています。