全国のロフト(LOFT)やハンズで開催される文房具の大型フェアや店頭リポートを取材すると、ティーン層の文房具に対する熱量の高さが浮き彫りになります。かつては新学期の買い替え需要が中心でしたが、現在では誕生日や進級祝いなどの「イベントギフト」として文具コーナーに足を運ぶ中学生や保護者が大幅に増加しています。
SNS上では、自身のペンケースとその中身を美しく並べて紹介する「筆箱紹介(What's in my pencil case?)」動画が数百万回再生を記録する一大ジャンルを形成しています。中学生にとってペンケースの中身は、「自分の趣味嗜好やセンスをクラスメイトに示すステータスシンボル」となっているのです。
店頭バイヤーへの聞き取り調査によると、売れ筋の中心は「300円の標準的なペン」から「1,500円〜3,000円前後のこだわり筆記具」へとシフトしています。「文房具は安く済ませるもの」という旧来の価値観は崩れ去り、「勉強という過酷な日常を少しでも楽しくするための自己投資・癒やしのアイテム」として位置づけられているのが現場の実態です。