甘夏の魅力は果肉だけにとどまりません。肉厚で香りの強い外皮は、極上のスイーツ作りに最適な素材です。無農薬や低農薬のものが手に入ったら、捨てずに自家製ピールやマーマレード作りに挑戦してみる価値があります。
「皮の苦味が強すぎるのでは」と敬遠されがちですが、「ゆでこぼし」を2〜3回繰り返すことで角の取れた上品なビター感へと昇華します。ピール(糖漬け)を作る際は、細切りにした外皮を水から茹でてザルにあげる作業を3回行い、皮と同量のグラニュー糖と少量の水で弱火で煮詰めます。水分が飛んだらグラニュー糖をまぶして乾燥させるだけで、紅茶やお酒のおつまみにぴったりの甘夏ピールが完成します。
マーマレードにする場合は、細切りにした皮の半分程度をすりおろして香りを立たせ、果肉や果汁と一緒にじっくり煮込みます。甘夏の種をお茶パックに入れて一緒に煮ると、種に含まれるペクチンが溶け出し、ゼラチンなどを加えなくても自然なとろみが生まれます。果肉はそのまま食べるだけでなく、オリーブオイルと塩コショウで和えて生ハムやモッツァレラチーズと合わせるサラダに仕立てても、初夏にふさわしい贅沢な一皿になります。