使用期限を迎えた、あるいはサビの浮いた消火器を処分する際、最も留意すべきは「自治体のゴミステーションには絶対に出せない」という鉄則です。消火器は高圧ガス容器であり、環境省の基準において自治体の処理施設では破砕・安全処理ができない「適正処理困難物」に指定されています。
日本国内における期限切れ消火器の処分方法は、製造メーカーで構成される一般社団法人日本消火器工業会が運用する廃消火器リサイクルシステムによって完全に一本化されています。この仕組みの要となるのが消火器リサイクルシールです。2010年1月1日以降に製造された国内メーカーの消火器には、あらかじめこのシールが貼付された状態で販売されていますが、2009年以前の古い消火器を廃棄する場合には、別途リサイクルシール(約500円〜600円程度)を購入して貼り付けなければなりません。
廃棄ルートは主に以下の3つが存在し、それぞれ費用と利便性が異なります。
第1のルートは、地域の防災設備業者やホームセンターなどが登録されている「特定窓口」への持ち込みまたは引き取り依頼です。全国に約5,000箇所存在する消火器特定窓口の回収費用は、窓口ごとに保管費や運搬費が設定されており、1本あたり1,000円〜2,500円前後(シール代別)が相場となります。
第2のルートは、メーカー系の物流拠点など全国約200箇所に設置された「指定引取場所」への自己持ち込みです。指定引取場所であれば保管費用や運搬費用が発生せず、リサイクルシール代のみで処分できます。
第3のルートは、個人住宅限定で利用できる日本郵便提携の「ゆうパック専用回収コールセンター(エコサイクルセンター)」を利用する方法です。電話やWEBで申し込むと専用の段ボールと伝票が届き、自宅まで集荷に来てくれます。費用は全国一律で3,000円前後(消費税・運送費・リサイクルシール代込み)となっており、近くに窓口がない地方在住者には最も手軽で安全な選択肢です。