映画『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-』の公開直前に起きた激震は、日本映画界の危機管理において前代未聞の事態となりました。発端は、後編の劇場公開をわずか14日後に控えた2026年6月16日未明、主要キャラクター・場地圭介役を演じた俳優の永山絢斗が大麻取締法違反(所持)の疑いで警視庁に逮捕されたことです。
当時、前編である『-運命-』(2026年4月21日公開)が上映中であり、物語のクライマックスを描く後編『-決戦-』は2026年6月30日の封切りに向けて大規模なプロモーションが展開されていました。逮捕の一報が流れるやいなや、SNSやネット掲示板では「公開中止は避けられない」「莫大な損害賠償でお蔵入りになる」との悲観的な憶測が一気に拡散しました。
過去の日本映画界では、出演者の不祥事に対して「公開延期」「該当シーンのカット」「代役を立てた再撮影」といった措置が取られるケースが通例でした。しかし、場地圭介という役柄は『血のハロウィン編』全体の核であり、主人公・花垣武道やマイキー、ドラケン、羽宮一虎らすべての主要人物の動機に直結する超重要キャラクターです。彼の出演シーンをカットして物語を成立させることは構造上不可能でした。
逮捕から3日後の2026年6月19日、ワーナー・ブラザース映画をはじめとする製作委員会は「本編の再編集・カット・再撮影を行わず、予定通り6月30日に公開する」という公式声明を発表しました。公式発表資料において製作委員会は、関係各所との協議を重ねた結果「作品を心待ちにしている多くのファンに届けること、そして何より何百人ものスタッフ・キャストが情熱を注いだ作品そのものに罪はない」という強い意志を表明し、前例の少ない「ノーカット公開」へと踏み切りました。