ネット上のレビューで頻繁に語られる「階段が危険」「想像以上に怖い」という声の真相は、質志鐘乳洞が持つ縦穴式(竪穴式)という構造的特徴に起因します。
一般的な鍾乳洞の多くは、平坦な歩道を歩きながら鍾乳石を眺める「横穴型」が主流です。しかし質志鐘乳洞は、地面の裂け目から地下へと垂直に潜り込んでいく構造をしています。見学ルートは第1層から最深部の第4層まで降り、再び同じルートを登り返す往復路となっていますが、その連絡通路に架けられている階段は、傾斜角度が60度から最大80度近い鉄製階段(ほぼ垂直ハシゴ)です。
現地を訪れた際、誰もが息を呑むのが最下層へと続くハシゴ状の鉄製タラップです。洞窟内特有の地下水や高い湿度によって金属製の手すりや踏み板は常に濡れており、滑りやすい状態にあります。手すりを両手で強く握り、後ろ向き(ハシゴを降りる体勢)で一段ずつ慎重に足を運ばなければ、滑落事故につながる危険性を孕んでいます。
「頭上注意」の看板が至る所に掲示されている通り、岩肌が鋭く突き出た狭小箇所も多く、身体を屈めながら垂直のハシゴを上り下りする動作が連続します。所要時間自体は往復で約15〜20分程度とコンパクトですが、心拍数が急上昇し、下半身と握力に確実な負荷がかかる本格アドベンチャーと捉えるのが正確な実態です。