現代野球を語るうえで外せないのが、世界中を熱狂させた大谷翔平の存在と、彼の活躍によって新設された「大谷ルール(Ohtani Rule)」だ。従来のDH制とこの新ルールには、試合展開を左右する明確な境界線が存在する。
従来のルールでは、指名打者と投手は完全に別々の選手として扱われていた。先発投手がマウンドを降りれば、リリーフ投手が後を継ぎ、DHはそのまま打順に残り続ける。もし先発投手が打席にも立つ「リアル二刀流」を試みた場合、投手としての降板と同時に打者としても試合から退くか、あるいは守備位置に就いてDH枠を消滅させるしかなかった。
大谷ルール(Ohtani Rule)は、この構造的な縛りを打ち破った。先発投手が「投手兼指名打者」として登録されていれば、投手としてマウンドを降りた後も、そのまま指名打者として打線に残り続けることが認められる。投球数が限界を迎えて降板しても、自らのバットで逆転劇を演出できる──まさに個の才能を最大限に生かし、ファンの興奮を途切らせないための歴史的レギュレーション変更である。