鍵が回らない違和感を覚えた直後、絶対に手を伸ばしてはならないのが「CRC 5-56」をはじめとする一般的な浸透潤滑油やサラダ油です。一見すると滑りが良くなりそうに思えますが、これがクレ556使ってはいけない理由の最たるものです。市販の防錆・浸透潤滑剤は粘度が高く、揮発した後にベタつきが残る性質を持っています。精密機械であるシリンダーの内部に吹き込むと、外から侵入した微細なチリや金属粉を巻き込み、数日〜数ヶ月でヘドロ状に凝固。最終的にピンが固着し、シリンダーごとの全交換しか道がなくなります。
また、イライラして鍵を左右や前後に力任せに揺さぶる行為も厳禁です。鍵のブレード部分には強いねじれ応力がかかり、最悪の場合はシリンダーの内部でポッキリと折れてしまいます。折れた破片が奥に残ると、一般的なピッキング工具でも取り出しが極めて困難になり、後述する修理費用が一気に跳ね上がります。