「非営利法人なら、給与や役員報酬を受け取れないのではないか」という疑問がネット上の知恵袋やSNSで頻繁に交わされていますが、これは法解釈の初歩的な混同です。一般社団法人の理事や監事、従業員に対して業務の対価として適正な役員報酬や給与を支払うことは完全に合法です。
都内で資格認定ビジネスを展開する一般社団法人の代表理事(40代)は、取材に対して次のように現場の実態を明かしました。
「株式会社だと利益を出して法人税を払い、配当を出すのが王道ですが、私の場合は業界の技術認定と検定試験が主軸。定款に役員報酬規程を設け、月額80万円の役員報酬を適正に設定して損金計上しています。受託研修や検定料収入は収益事業としてきっちり申告し、残った利益は協会の教材開発と広報に充当しています。営利企業特有の『株主への短期的な利益還元圧力』がない分、5年10年のスパンで会員基盤を育てる活動に専念できています」
ただし、税務署のチェック体制は株式会社以上に厳しい側面があります。国税庁関係者の証言によると、「実質的な剰余金の分配とみなされるような異常に高額な役員報酬」や「期末の恣意的な利益吸い上げ」に対しては、損金不算入処分や非営利型要件の取消処分が厳格に適用される傾向が強まっています。