本件を調査する過程で浮き彫りになった最大の盲点は、「加害者側の謝罪」として消費されている言葉が、実は極めて不条理な形で一人歩きしている点です。
多くのネットユーザーは「まーちゃんごめん」を単なるギャグ構文や面白いネタとして扱っていますが、当事者である「まーちゃん」と呼ばれた被害女性の立場に立てば、自らの傷心や個人的な修羅場が全国規模で娯楽として消費され続けている現実にほかなりません。暴露系インフルエンサーの台頭以降、LINEのやり取りや通話録音といった極めて親密な領域のデータが、本人の明確な同意のないまま拡散されるケースが後を絶ちません。
さらに、前述したモーニング娘。佐藤優樹のファンコミュニティに対する風評被害も見逃せない問題です。「まーちゃんごめん」というサジェストワードが上位に居座り続けることで、事情を知らないライト層が「佐藤優樹が過去に重大なトラブルを起こしたのではないか」という根拠のない疑念を抱く構造的欠陥が放置されています。ネット上の情報は、全く無関係な複数の事象が「言葉の一致」だけで不可分に結びつけられてしまう危険性を常に孕んでいるのです。