新シーズンを迎えた三重高等学校の陣容には、明らかにこれまでと違う空気感が漂っている。最たる変化は、従来のバントと手堅い守備で1点を守り切るスタイルから、打球速度と長打警戒ゾーンを徹底管理した「積極的アグレッシブ・ベースボール」へのシフトだ。
春季大会に向けた戦力分析で際立つのは、投手陣の厚み。最速140キロ台中盤を誇る左右の二枚看板が軸となるが、ベンチ入りメンバー予想では、球速以上に球質のホップ成分が高い下級生投手の抜擢が確実視されている。内野の要となる二遊間も、定位置を確約された選手は一人もいない。日本高等学校野球連盟が推奨する選手の怪我予防と投球数制限のガイドラインを先回りし、継投パターンの自動化や守備位置のデータ配置を大胆に導入している点が、今季の三重高校の最大の強みだ。
ベンチ入り当落線上には、打撃力特化の代打要員と複数ポジションをこなすユーティリティープレイヤーがひしめく。一球への執念が選考の分水嶺となるのは間違いない。