「ベッドに入ると耳がドクドクと脈打って眠れない」という夜は、血流の集中と枕による摩擦が痛みを増幅させています。軟骨ピアスがズキズキして眠れないときの第一選択肢は、痛みを我慢せず適切な薬剤を活用することです。軟骨ピアスの痛みにロキソニン(ロキソプロフェンナトリウム水和物)やイブプロフェンなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を服用することは、単なる鎮痛にとどまらず、過剰な局所炎症を抑える意味でも非常に有効です。
そして、読者が最も混乱しやすいのが「患部を冷やすべきか、温めるべきか」という判断です。この使い分けには明確な医学的根拠が存在します。
開けてから数日以内の「ズキズキと熱を持ち、激しく腫れている急性期」は、迷わず冷やすのが鉄則です。清潔なタオルやガーゼで包んだ保冷剤を耳の周囲(ホールに直接強く押し当てない)に10〜15分ほどあてがい、血管を収縮させて血流を落ち着かせます。これにより神経の興奮と腫脹を劇的に和らげることができます。
一方で、「開けてから数週間以上が経過し、急性期の熱感はないもののシコリや排液の滞留が気になる時期」には、血行を促進して組織の代謝を促すアプローチ(温熱療法や後述のホットソーク)が効果を発揮します。炎症がピークの初期に患部を温めてしまうと、血管が拡張して拍動性の激痛を悪化させるため、「初期のズキズキは冷やす、その後の停滞期は温める」という順序を徹底してください。