電子レンジで作るホワイトソースは、まとめて作ってストックしておくことで毎日の自炊効率を飛躍的に高めます。ただし、牛乳とデンプンを主原料とするホワイトソースは、正しく保存・解凍しないとデンプンの「老化(レトログラデーション)」によって水分が抜け出し、解凍後にスカスカのスポンジ状になる危険性があります。
冷蔵保存の場合は、粗熱を取った後、ソースの表面にラップをぴったりと密着させる「落としラップ」を施します。空気に触れさせないことで表面に乾燥膜(ラムスデン現象による皮)が張るのを防ぎ、冷蔵で約3日間滑らかな状態を保てます。
冷凍保存を行う場合は、1回分(グラタン1皿分=約100〜150g)ずつフリーザーバッグに入れ、厚さ1cm以下の平らな板状にして急速冷凍します。保存期間の目安は約3週間〜1ヶ月です。解凍時の致命的なミスは「自然解凍」です。ゆっくり解凍すると離水が進むため、必ず電子レンジの解凍モードまたは弱出力(200W〜300W)で半解凍にした後、牛乳を大さじ1加えて泡立て器で強く撹拌しながら600Wで熱々に再加熱してください。失われた水分と乳化構造が瞬時に復元され、作りたてと遜色ないツヤが蘇ります。
【プロの結論】電子レンジ調理に向いている人・鍋調理を選ぶべき人の判断基準
あらゆる料理法には得手不得手があります。調理の現場を知り尽くした立場から、電子レンジ調理を採用すべき人と、従来通りの鍋調理を選ぶべき明確な境界線を提示します。
【電子レンジ調理が圧倒的に向いている人】
・平日夜の自炊で、準備から片付けまでを20分以内に収めたいタイムパフォーマンス(タイパ)重視派
・1〜3人前(牛乳200〜400ml程度)の日常的なグラタンやドリアを手軽に作りたい家庭
・焦げ付きの監視や鍋磨きなどの心理的ストレスから完全に解放されたい人
【慎重になり鍋調理を検討すべきケース】
・親戚の集まりやホームパーティーなどで、一度に牛乳1リットル以上の大容量を作る必要がある場合(家庭用レンジでは加熱ムラが激しくなり、かえって失敗リスクが跳ね上がるため)
・フレンチの古典技法に基づき、小麦粉とバターを極限まで弱火で長時間炒め上げ、独特の香ばしいナッツ香(ル・ルー・ブランの風味)を追求したい本格派