かつてない地政学的リスクと文化的な分断が深まる中、異なる信条を持つ人々が膝を突き合わせる取り組みも加速している。1893年に始まり、国際的な対話の象徴として歴史を刻んできた世界宗教会議は、気候変動や人工知能の倫理的運用、戦争の根絶といった地球規模の課題に対して、宗派を超えた倫理的連帯を訴え続けている。
教義の違いで排除し合うのではなく、共通の人間的価値をどう見出すか。会議の場で議論されるテーマは、かつてのような神学上の議論にとどまらず、持続可能な社会をどう構築するかという極めて実務的な領域へとシフトしている。排他性を乗り越え、多様な生き方を包摂するプラットフォームとしての対話は、混迷する時代を照らす明かりとなり得るか。