改名直後の彼女を救い、その評価を決定づけたのが、2016年公開の劇場アニメーション『この世界の片隅に』(片渕須直監督)でした。主人公・すず役の声優として見せた演技は、「すずさんそのものが乗り移った」と絶賛され、第40回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞をはじめ国内外の映画賞を総なめにしました。
その後も歩みを止めることなく、2020年にはコロナ禍で打撃を受けた映画界への想いを込めて、自ら脚本・監督・主演を務めた長編映画『Ribbon』(2022年劇場公開)を製作。クリエイターとしての非凡な才能を世に知らしめました。
さらに決定打となったのが、沖田修一監督の映画『さかなのこ』(2022年)です。さかなクンの半生を描いた本作で、性別の壁を軽やかに飛び越えて主人公・ミー坊を演じ切り、第46回日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。性別やパブリックイメージに囚われない唯一無二の表現力は、日本映画界において代替不可能なポジションを確固たるものにしました。
2024年から2026年にかけては、NetflixやAmazon Prime Videoなどのグローバル配信作品への出演や、本格的な舞台公演への挑戦を加速。地上波ドラマの枠組みにとどまらない国際的なクリエイティブの最前線で活躍を続けています。