急降下を告げる警告音「Whoop Pull Up」の正体とコクピットの真相

急降下を告げる警告音「Whoop Pull Up」の正体とコクピットの真相

急降下を告げる警告音「Whoop Pull Up」の正体とコクピットの真相の要点や背景をコンパクトにまとめました。全体像を一目で把握できます。

現代の航空機には、状況の緊急度に応じて多種多様な航空機の警告音の種類がプログラミングされています。GPWSには主に7つの基本モードが存在し、パイロットは音の種類によって即座に何が起きているかを識別できるよう訓練を受けています。

もっとも緊急性の高い「Whoop whoop pull up」が鳴動した場合、航空会社各社の運航マニュアル(FCOM)には、思考を挟む余地のないプルアップ回避操作(Terrain Avoidance Maneuver)が「メモリーアイテム(記憶必須手順)」として厳格に定められています。

  1. オートパイロットとオートスロットルの即時解除:機械の介入を切り離し、パイロットが直接操縦系統を掌握する。
  2. 最大推力(TOGA/FLX推力)の投入:スロットルレバーを最前方まで押し込み、エンジンをリミット一杯まで加速させる。
  3. 機首の急速引き起こし:主翼の失速限界(スティックシェイカー作動直前)まで操縦桿を引き続け、最良上昇角を維持する。
  4. 形状維持:上昇姿勢が確立されるまで、不用意にギア(車輪)やフラップを操作しない(操作中の空気抵抗変動による高度低下を防ぐため)。

なお、GPWSには「Pull up」のほかにも、降下率が過大であることを知らせる「Sink rate(シンクレート)」、着陸態勢が整っていない(ギアやフラップが出ていない)状態で降下した際の「Too low, gear」「Too low, flaps」、グライドスロープ(進入適正角)から下方に逸脱した際の「Glideslope」などがあり、警告レベルに応じて音声トーンが厳格に差別化されています。

中島 亮太
著者

中島 亮太

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。