「江の島に来たからには、透き通った獲れたての生しらす丼を食べたい」と意気込んで訪れたものの、店頭の「本日の生しらす入荷なし」の看板を見て肩を落とす観光客は後を絶ちません。生しらすは自然の海がもたらす極めてデリケートな食材であり、いつでも無条件で食べられるわけではない現実を知っておく必要があります。
まず絶対に押さえておくべき法的規制が、神奈川県が定める江の島のしらす禁漁期間です。資源保護を目的として、毎年1月15日から3月10日までの約2ヶ月間は、江の島周辺を含む相模湾全域でしらす漁が完全に禁止されています。この期間中に訪れた場合、どれほど天候に恵まれていても「当日の朝獲れ生しらす」は100%提供されません(釜揚げしらす丼や、急速冷凍加工されたしらすメニューの提供となります)。
禁漁期以外(3月11日〜翌年1月14日)であっても、以下の自然要因によって入荷が見送られるケースが頻発します。
- 海のシケ・高波:前日や当日の強風により漁船が出港できない場合。
- 赤潮や潮の流れ:魚群が沿岸から離れ、網にしらすが入らない場合。
- 漁協の休漁日:天候にかかわらず船を出さない定休日が設定されている場合。
江の島における生しらす丼の入荷状況は、毎朝午前9時半から10時半頃にかけて行われる地元の荷揚げと競りの結果によって確定します。とびっちょ本店では、入荷の有無が確定次第、公式ウェブサイトのトップページや公式SNS(X/旧Twitter、Instagramストーリーズ等)で速報として告知されます。現地に向かう小田急線や江ノ電の車内、あるいは藤沢・鎌倉周辺を出発する段階で公式情報をリロードし、当日の提供状況を確認しておくのがスマートな観光客の鉄則です。