ネット上の簡易的な解説動画では「乾いたらペロッと剥がすだけ」と紹介されがちですが、実際には「シートにボンドが持っていかれて破れた」「端がめくれて丸まってしまった」というトラブルが頻発しています。
大きな盲点となっているのが、下敷きにするクッキングシートの仕様です。100円ショップで販売されているクッキングシートには、表面に「両面シリコーン樹脂加工」が施されている製品と、加工が薄い安価なクラフト紙タイプが存在します。ボンドが綺麗に剥離できるのはシリコーン樹脂加工が明記されたツルツルのシートに限られます。また、凹凸のあるエンボス加工シートを使うと、シールの裏面が凸凹になり透明度が著しく低下します。
綺麗に剥離するための実践テクニックとして覚えておきたいのが、「シールを引っ張るのではなく、シート側を曲げる」という原則です。シール本体を爪でつまんで無理に引き剥がそうとすると、伸びて歪んだり指紋の跡がついたりします。シート側を作業台の角に当て、下に向かってピンと引っ張りながら、浮き上がってきたシールをスライドさせるように外すのが正しい手順です。
どうしても剥がれにくい時の緊急避難策として高い効果を発揮するのが「冷凍庫冷却法」です。乾燥が完了したシートを平らなバットに乗せ、冷凍庫に5〜10分間だけ投入します。樹脂が低温によって一時的に収縮し硬化するため、シートとボンドの接着界面が自然に剥がれ、力を入れずともパリッと綺麗に外れます。