なぜ昨日までの売れっ子が、突然キャスティングボードから名前を消されるのか。その根底にあるのは、業界特有の同調圧力と無言の了解だ。事務所の意向に反した移籍、急な独立、あるいは上層部との対立。それらが引き金となり、番組降板やオファーのピタリとした停止が引き起こされる。
この構造は、何もエンターテインメントの世界に限った話ではない。一般的なオフィス環境でも、上司の機嫌を損ねたり組織の「空気」を読まなかった社員が、突如として重要なプロジェクトから外され、孤立させられるケースが後を絶たない。突き詰めれば、「干す」という行為は、権力を持つ側が秩序を維持するために使う排他的な武器に他ならないのだ。