なぜ政治家の給料は、景気の停滞期であっても引き上げられるのか。そこには人事院が主導する給与改定の仕組みが深く関わっている。人事院勧告は本来、民間企業と国家公務員の給与水準を均衡させるための制度だが、特別職である政治家の歳費やボーナスもこれに連動して改定される慣例が定着している。
国家公務・行政組織の給与が引き上げられると、特別職給与法などの改正案が国会に提出され、議員自身の期末手当も自動的に増額される構図だ。民間大手の賃上げ率をベースにした人事院勧告が、中小零細企業の窮状を反映していないという指摘は根強い。
結果として、地方経済や中小企業の現場が賃上げに苦しむ一方で、永田町の住人たちの給与だけがスムーズに底上げされる。この制度的連動こそが、国民の不信感を増幅させる最大の要因となっている。