物語の軸となるのは、極限状態に置かれた人間たちの魂の交錯だ。表向きは静謐な人間模様を描くヒューマンドラマでありながら、ひとたび真実の扉が開けば、怒涛の伏線回収と予測不能な展開が押し寄せるサスペンス映画へと変貌を遂げる。この二面性こそが、本作最大の核と言えるだろう。
過疎化が進む孤立した集落で発見された古文書と、失踪した植物学者の記憶。複雑に絡み合う過去と現在が交錯する中で、極限に追い込まれた主人公が選択する結末とは何か。誰も予想し得ない衝撃のクライマックスに向け、緊張の糸は途切れることなく張り詰められている。