国内の家庭紙市場を牽引するトップメーカー各社も、企業努力によるコスト吸収の限界を超え、相次いでトイレットペーパー価格改定を断行しています。経済産業省の生産動態統計および各社公式リリースから、直近の業界動向を整理します。
業界最大手の一角である大王製紙エリエールは、主力の「エリエール」シリーズを含む家庭紙全品において、出荷価格の5%〜10%以上の値上げを段階的に実施してきました。同社は決算説明会等を通じ、原材料価格の上昇に加え、輸送運賃や包装資材費の継続的な負担増を改定理由として挙げています。
また、「スコッティ」や「クリネックス」ブランドを展開する日本製紙クレシアも同様に、家庭用・業務用製品の価格見直しを行っています。同社もパルプ市況の急伸とエネルギーコストの激変を理由に、取引先各社との価格交渉を進め、順次新価格の適用を進めています。
消費者が気になる「いつから値上げされるのか」という時期についてですが、メーカー側が出荷価格を改定してから小売店(スーパー・ドラッグストア)の店頭売価に反映されるまでには、通常1〜3ヶ月程度のタイムラグが生じます。各メーカーの改定発表後、流通在庫が入れ替わるタイミングでじわじわと棚札の数字が書き換えられるのが近年の特徴です。