ここで、ファンの間でも混同されがちな「3つの誤解」を明確に正しておきます。
第1の誤解は、「オダギリジョーは事務所の意向で特撮の話をNGにしている」という言説です。実際には、彼自身の公式プロフィールからクウガの経歴が削除された事実はありません。それどころか、2010年代以降の各種トーク番組や雑誌の特集記事でも、自ら「デビュー作のクウガ」について誇らしげに語る場面が幾度となく目撃されています。タブー視しているのは周囲の過剰な忖度であり、本人にNG意識は微塵もありません。
第2の誤解は、「他の平成ライダー俳優を見下している」という悪質な邪推です。オダギリ自身、若手俳優が特撮出身として巣立っていく潮流そのものを温かく見守っており、映画『メゾン・ド・ヒミコ』や映画祭の場などで共演した後輩俳優たちに対しても、現場でのプロ意識を高く評価する発言を残しています。
第3の誤解は、「仮面ライダーの変身ポーズを恥ずかしがっている」というものです。オダギリ自身が番組終了から年月が経ったバラエティ番組等で安易に変身ポーズを披露しないのは、恥ずかしいからではなく「あのポーズは五代雄介が誰かの笑顔を守るために、命を削ってとる覚悟のポーズだから」です。バラエティの笑いどころとして消費されることを拒むその姿勢は、職人俳優としての高潔な矜持そのものと言えます。