1988年4月、ワニブックス主催のミスコンテストで選ばれた相田翔子と鈴木早智子の二人によって結成されたWink。デビュー当初こそ王道のアイドル路線を歩んでいましたが、同年秋にリリースした3枚目のシングル「愛が止まらない 〜Turn it into love〜」(カイリー・ミノーグのカバー)でブレイクを果たしました。
当時のアイドル像を根底から覆したのが、彼女たちの「笑わないスタイル」です。感情を表に出さず、オルゴール人形のように淡々と歌い踊る姿は、視聴者に強いミステリアスな魅力を植え付けました。続く1989年の「淋しい熱帯魚」では、手のひらを左右に返す特徴的な振り付けが大流行し、同年の第31回日本レコード大賞をアイドルデュオとして当時異例の若さで受賞。まさに平成初期のポップカルチャーを象徴する存在へと駆け上がりました。
無表情のスタイルは緻密な戦略と思われがちですが、実際には「激しい振り付けと緊張のあまり、笑顔を作る余裕がなかった」というハプニングに近い生い立ちだったことも、後に本人たちの口から明かされています。偶然が生んだ必然のクールビューティーこそが、彼女たちを唯一無二の存在たらしめた要因でした。