数値としての偏差値が一人歩きすることへの懸念は、教育現場からも強く聞かれる。ある私立高校の校長は、「偏差値が5足りないからと諦める生徒が多いが、本校のカリキュラムとの相性を見れば、十分に伸びる余地がある」と語る。大学入試改革が進み、総合型選抜(旧AO入試)の割合が増加するなかで、高校受験時の偏差値と大学合格実績の相関関係は以前ほど絶対的なものではなくなっている。
高校3年間で何を学び、どんなプロジェクトに挑戦したか。そうした「非認知能力」を育てる環境があるかどうかが、結果的に将来の進路を決定づけるケースが増えているのだ。数字の呪縛から逃れ、教育内容の本質を見る目が親の側にも求められている。